March, 2009 のアーカイブ

スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃

原題:
Star Wars: Episode II – Attack of the Clones (宇宙戦争:第2作 クローンの攻撃)
年度:
2002
製作国:
アメリカ
配給:
20世紀フォックス
監督:
ジョージ・ルーカス
キャスト:
ユアン・マクレガー/ナタリー・ポートマン/ヘイデン・クリステンセン/イアン・マクダーミド/クリストファー・リー/サミュエル・L・ジャクソン
ストーリー
「スター・ウォーズ」サーガ全6部作の第2話。銀河共和国内では分離主義が台頭し、多くの企業連合や惑星が共和国からの脱退を表明。もはやジェダイの力による統治が困難になった今、共和国軍「クローン」を密かに創設されていた。元ナブーの女王アミダラの暗殺計画が進行する中、アナキンとオビワンは身辺警護の為女王に邂逅する。

 

評価
コメント
8
ルーカスの個人的な思いがいっぱい詰まったスターウォーズ。もうとにかくこのシリーズに限ってはストーリーの貧弱さや人間描写の浅さを論じることは無意味で、ただただ技術力とイベント力が最大限発揮された「真似される映画」の真髄を観ていれば良いのだ。ヨーダの戦いには昂奮。また、アナキン人選成功。ややCG臭し。

雑記:

  1. エピソード1のクワイ=ガン(L・ニーソン)は幻影で登場する予定だったが、バイク事故が響き断念 
  2. 冒頭テキストスクロールのあと初めて上方にパン
  3. シリーズ全て、ラストシーンはセリフなしのカット 
  4. マスター・ウィンドゥの紫のセーバーに意味は特にない

マンマ・ミーア!

原題:
Mamma Mia! (「マンマ・ミーア!」)
年度:
2008
製作国:
アメリカ
配給:
東宝東和
監督:
フィリダ・ロイド
キャスト:
メリル・ストリープ/ピアース・ブロスナン/コリン・ファース/ステラン・スカルスガルド/アマンダ・セイフライド/ドミニク・クーパー/ジュリー・ウォルターズ
ストーリー
ABBAの曲のジュークボックス舞台の映画化。ギリシャの小島でホテルを営むドナと結婚間近の娘ソフィ。結婚式を翌日に控え、ソフィの3人の「父親候補」がやってきた。ドナの日記を勝手に読んだソフィが、結婚を機に自分の「父親探し」に終止符を打つため、日記にあった3人の男を密かに呼び寄せていたのだ。忘れていた過去に向き合うことになったドナは戸惑う。

 

評価
コメント
7
唄って踊る映画は自分も唄って踊れる気になるから楽しいね。舞台は未見だけど(だから?)、ストーリーのツッコミどころなどまるで気にならなかった。M・ストリープの演技はやっぱりすごい。海と日焼けが良く似合うキャスティング。老いらくの恋はベタだけどそういうものじゃない。老いも若きもいろいろ思って生きてます。ただ気になるのは決して「老い」がテーマではないはずだよな、ってw

雑記:

  1. P・ロイド監督は、オリジナルのブロードウェイ舞台も監督
  2. アカデミーのオリジナル歌曲賞の基準を満たすために書き下ろし楽曲を入れる案もあったがABBAメンバーが拒否。
  3. M・ストリープにはABBAメンバーも驚嘆。”Winner Takes It All”は一発OK。
  4. 歌は、全て役者たち本人が歌っている。

2001年宇宙の旅

原題:
2001:A Space Odyssey (2001年: 宇宙の大叙事詩)
年度:
1968
製作国:
アメリカ
配給:
MGM
監督:
スタンリー・キューブリック
キャスト:
ケア・デュリア/ゲイリー・ロックウッド/ウィリアム・シルベスター
ストーリー
猿人が跋扈する太古の地球。部族間の争いにあけくれる朝、ひとりの猿人が見つけたものは聳え立つ幾何学的な漆黒の板。恐る恐るそれに触れた猿人は知恵に目覚め、骨を武器に対立勢力に勝利を収める。時代は大きく下って2001年。月にコロニーを作るほど文明が発達した人類。ある日月面の一部から強力な電波信号を検知した。そこには巨大な漆黒の板が聳え立ち、電波は遠く木星の方角を示している。人工知能を搭載した宇宙船HALに乗り込み、選抜された飛行士達が木星を目指す・・・。

 

評価
コメント
10
深遠であり、幽玄。文明を発達させ母星を脱出し知能は人工化されても、宇宙の法則を統べる形而上の存在の前には「赤子」に等しいのだ、ということを強く暗示。文明化により徐々に「搾り取られる」人類はなんとか弱き存在だろう。HALの冷徹な所業と茫漠な宇宙の冷酷さにヨハン・シュトラウスのワルツを組み合わせるとはなんと粋な皮肉を示すのか。猿人が骨をたたきつける場面は何度観ても映画史上最高のシーンだと思う。

雑記:

  1. アカデミー特殊視覚効果賞
  2. 管制官の声を務めたフランク・ミラーは当時のUS空軍の実際の管制官。緊張のため足をトントン鳴らしながら撮影。
  3. アーサー・C・クラークの同名小説。ただし、本作の脚本と同時進行されたため、映画が先か小説が先かは不明。
  4. HALの声を務めたダグラス・レインは一度もセットに来なかった
  5. 初期の版では全編にわたってナレーションがあった
  6. A・C・クラークによれば、キューブリックは当初、映画公開前に地球外の知的生命体が発見されてしまう事態に備えた保険をかけようとロイド社にかけあったが、同社が拒否。そのことについてカール・セーガン「ロイドはもったいないことをした」
  7. フロイド博士の娘役は監督の娘ビビアン・キューブリック
  8. 冒頭の25分を含め、全編で88分もの長さがセリフ無し。
  9. HALは、当初Athena(アテナ)と呼ばれ、女性の声を当てていた

ヤッターマン

海外タイトル:
Yatterman (国際=ヤッターマン)
年度:
2009
製作国:
日本
配給:
松竹/日活
監督:
三池崇史
キャスト:
櫻井翔/福田沙紀/深田恭子/生瀬勝久/ケンドーコバヤシ/岡本杏理/阿部サダヲ
ストーリー
1970年代の大人気アニメ「タイムボカンシリーズ ヤッターマン」の実写映画化。ドロンジョ率いる泥棒一味ドロンボーが狙うは、世界に4つあるというドクロストーン。集めれば奇跡が起きるのだという。悪どい(というかセコい)手法でストーンを狙う一味を、正義の味方ヤッターマン1号2号が追う。ヤッターマンがいる限り、この世に悪は栄えない!いくぞ、ヤッターワン(犬型ロボット)!

 

評価
コメント
6
アニメファンなのでワクワクですよ。CG満載のビジュアルで若干アニメとの境界を見失いそうになったけど、ひさすらくだんない展開に素直に楽しめた。微妙な「間の悪さ」も好意的に解釈。ドラゴンボールと違ってこちらはネタだということがハナから分かっているのでハードル下げられるよ。キャストは正解だと思うし、旧作アニメのお約束パターンの踏襲が嬉しい。深キョンのドロンジョはまあアリ。だけどもうちょっと思い切って芝居して欲しかったなー。

雑記:

  1. 撮影中、ドロンボー一味側とヤッターマン側はあまり会わず、たまに会っても微妙な空気w
  2. アニメの声優たちが寿司屋のシーンでカメオ出演。

ベンジャミン・バトン/数奇な人生

原題:
Curious Case of Benjamin Button, The (ベンジャミン・バトンの数奇な事例)
年度:
2008
製作国:
アメリカ
配給:
ワーナー
監督:
デビッド・フィンチャー
キャスト:
ブラッド・ピット/ケイト・ブランシェット/タラジ・P・ヘンソン/ジュリア・オーモンド/ジェイソン・フレミング
ストーリー
死に接した病床の老婆が、娘に語らせるある男の生涯。第一次大戦終了の日にニューオーリンズに生を享けたベンジャミンは、生まれながらに80歳の身体を持つ奇病。実親に捨てられた彼は、老人養護施設で育てられる。老人たちの死の「順番待ち」を見ながら成長。外見はだんだん若返っていく。5歳のデイジーと出会ったことが、その後の彼の人生に大きく影響を及ぼすことになる。

 

評価
コメント
7
生老病死の「前提」を大胆に崩し、かえってその本質を際立たせている。老いとは生きること、生きるとは老いること、と三島由紀夫が「豊饒の海」で述べているとおりに、全てを受け容れるベンジャミンの淡々とした描写がじっくりと問いかける生命。主役ふたりの安定感ある演技にメーキャップの素晴らしさもあって安心して鑑賞。尺が長いかな、という気はする。

雑記:

  1. D・フィンチャー監督&B・ピットのコンビは「セブン」「ファイト・クラブ」
  2. 原作はスコット・フィッツジェラルドの短編小説
  3. 「カトリーナ」後にニューオーリンズで撮られた作品としては「デジャヴ」(06)に次いで2作目。
  4. B・ピットは毎日メーキャップに5時間かけていた。

DRAGONBALL EVOLUTION

原題:
Dragonball Evolution (ドラゴンボール・エヴォリューション)
年度:
2009
製作国:
アメリカ
配給:
20世紀フォックス
監督:
ジェームズ・ウォン
キャスト:
ジャスティン・チャットウィン/エミー・ロッサム/チョウ・ユンファ/ジェームズ・マースターズ/ジェイミー・チャン/田村英里子
ストーリー
日本を代表するマンガ「ドラゴンボール」のハリウッド実写版。「気」を操るカンフーの名手・悟飯のもとで心身を鍛える悟空は、普段は内気な高校生。「自分を信じろ」という言葉とともにドラゴンボールのひとつを授かるが、その直後悟飯は何者かに襲われる。2000年前に魔封波で封じたはずの魔王ピッコロが蘇り、地球に復讐を遂げるべく7つのボールを集めていることを知った悟空は、遺言に従い亀仙人の元に。。。

 

評価
コメント
2
原作ブレイカーなのは承知で観ているのでなるべく中立で観ようとしたが無駄だった。原作の世界観を完膚無きまでに叩き潰しつつ、しかも原作を知らないと理解できない挿話やキャストの連続。何より、実写化自体に製作者のポリシーが感じられず、ただ節操なく企画した、という残念な作品。スローの多用、使い古された演出(「ルールがないのがルール」・「どちらが本物?」・「溶岩」ww)、揃って下手な芝居、どこかで見たモチーフの数々、、、。 ハリウッドのコンテンツ制作力そのものに大きな疑問符。話のネタ用、なんてあまりにも悲しすぎるじゃないか。 ボールの中の星のエフェクトで加点。

雑記:

  1. 原作者・鳥山明「別次元のドラゴンボールだと思っていただければ。」
  2. 初め、キャストの髪の色をアニメに合わせる案もあったが、監督が「リアル」を追求し却下。
  3. メキシコのジーンズ工場跡にセットを組み、撮影。
  4. エンディングテーマ:浜崎あゆみ「Rule」
  5. 主演J・チャットウィンは、キャスト決定後コミック全巻と西遊記を読破。
  6. カプセルが車になるシーンで、「トランスフォーマー」の音楽
  7. 鳥山明は大ファンのジャッキー・チェンに武天老子役を要請。スケジュール合わず。

バトル・ロワイアル

海外タイトル:
Battle Royale (国際=大乱闘)
年度:
2000
製作国:
日本
配給:
アスミック・エース
監督:
深作欣二
キャスト:
藤原竜也/前田亜希/山本太郎/柴咲コウ/ビートたけし/安藤政信/栗山千明/美波
ストーリー
失業率や少年犯罪の増加が著しい近未来。最近成立したBR法とは、全国の中学校から無作為に一クラスを選び、強制的に無人島に連行し、最後の一人になるまで殺し合いのゲームをさせるというもの。選ばれた秋也たちのクラス40人は友情や信頼をズタズタにしながら殺戮を続ける。前回の生き残りと組んだ秋也の活路はあるのか。

 

評価
コメント
7
なんだか惜しいなあ。キャラを描き分けられない以上、もっとゲーム性を追求して、殺しの緊迫感や描写もっとリアルに(どうせR指定なんだから)、とことん卑怯な大人社会と、それに翻弄される思春期の青さの対比を明確にして、寓話に徹すれば最高に面白かったのに。でも充分示唆に富む映画。セリフのテロップ表示はサイアクです。

雑記:

  1. 暴力描写のみでR-15は史上初(他の基準は性と薬物)
  2. 主題歌Dragon Ash「静かな日々の階段を」
  3. 脚本深作健太は欣二の息子

ヒマラヤ杉に降る雪

原題:
Snow Falling on Cedars (ヒマラヤスギに降る雪)
年度:
1999
製作国:
アメリカ
配給:
UIP
監督:
スコット・ヒックス
キャスト:
イーサン・ホーク/工藤夕貴/リーヴ・カーニー/鈴木杏/リック・ユーン/マックス・フォン・シドー/ジェームズ・クロムウェル/サム・シェパード
ストーリー
1950年代のワシントン州の小島。日系のミヤモトが漁師仲間のカールを殺害した容疑で起訴される。土地の売買に絡むトラブルや、戦争の勃発と日系人差別が事件に暗い影を差す。またミヤモトの妻ハツエとの幼い頃からの淡い想い出を抱きつづける地元紙の記者は、葛藤に悩みながらも独自に新事実をつかむ。

 

評価
コメント
6
回想が多くて編集がすごいことになっているのが良くも悪くも印象的。雪と殺人と暗い歴史と慎み深い人種、難しそうだけど巧いかも。幼心からの純愛もE・ホークの無表情演技で中途半端?また偉大な父に倣って偏見にめげず真実を追究する記者、というモチーフが弱い。老弁護士の演説良かった。工藤夕貴は英語上手だね。

雑記:

  1. 日系人収容所のエキストラたちはほとんどが実際に40年代に収容所送りになった日系人
  2. 原作デヴィッド・グターソン「殺人容疑」

チェ/39歳 別れの手紙

原題:
Che: Part Two (チェ: その2)
年度:
2008
製作国:
スペイン/フランス/アメリカ
配給:
ギャガ/日活
監督:
スティーブン・ソダーバーグ
キャスト:
ベニチオ・デル・トロ/カルロス・バルデム/デミアン・ビチル/ヨアキム・デ・アルメイダ/エルビラ・ミンゲス/フランカ・ポテンテ

シリーズ:
1/2

ストーリー
カストロとともにキューバ革命を成し遂げたチェ・ゲバラは、共産革命を世界に広めるべくカストロをキューバに置いて旅立つ。独裁政権下のボリビアに入ったチェは同志を集め、同国軍相手のゲリラ戦を戦う。行く先々での人々の貧しい暮らしを目の当たりにし、自身も体調を崩しながら粉骨する。革命思想は思うように浸透せず、味方にも倦怠が広がる・・・。

 

評価
コメント
7
「28歳」より先にこちらを観た。手持ちカメラがとても良い臨場感を出していて、滑らかなスペイン語としつこいくらいの情景描写がリアルを増していた。多少起伏に乏しく、かつシーンを詰め込みすぎた感はあるけれど、英雄視されがちな「革命運動」の真実を描いたのではないか。ラスト近くの記念写真を取るシーンは強烈。資本主義が見直されている今の時期だからこそ彼の革命の意義は再確認しても良い。デルトロすごいねやっぱり。

雑記:

  1. マット・デイモンがドイツ人役で脇役出演
  2. カンヌ映画祭では、「28歳」と合わせて「チェ」として上映。B・デル・トロ主演男優賞。
  3. 処刑される直前、「お前は今から一人の男を殺すのだ。臆病者よ、良く狙え」と言ったことは有名。
  4. 結局、5発が足に当たり右肩と手に1発ずつ。胸に1発。最後に喉に1発で絶命。

ボーイズ・ドント・クライ

原題:
Boys Don’t Cry (男は涙を見せない)
年度:
1999
製作国:
アメリカ
配給:
20世紀フォックス
監督:
キンバリー・ピアース
キャスト:
ヒラリー・スワンク/クロエ・セヴィニー/ピーター・サースガード/ブレンダン・セクストン3世
ストーリー
性同一性障害を持つティーナは、ブランドンと名乗り、男の格好で街に繰り出した。知り合った連中と打ち解け、やがてラナという女性に恋をする。保守的な街で自らを偽るブランドンだが、ある日交通違反で逮捕され、真実が明るみに出る。ラナはそんな「彼」を受け入れるが、ラナの仲間らは露骨に偏見を表す。世間を大いに騒がせた実話。

 

評価
コメント
8
同じテーマでもフィクションだと、心はとてもキレイだけど偏見を受け苦しむ悲劇の主人公として描かれそう。友達の小切手を盗んだり姑息な嘘を上書きしようとする姿が、複雑なニンゲンの真実の姿だし、それでも死んでカリスマになり映画化されるのが皮肉上手な社会。こんな偏見は本当くだらんからさっさとヤメヨウヨ。H・スワンクに尽きる。

雑記:

  1. アカデミー主演女優賞(H・スワンク)
  2. 現場はネブラスカ州フォールズ・タウンだが、さすがに現地での撮影は無理だった
  3. H・スワンクは役作りで4週間男のように暮らした
  4. 女性監督K・ピアースはかつて2年間日本に滞在