November, 2008 のアーカイブ

バニラ・スカイ

原題:
Vanilla Sky (「ヴァニラ・スカイ」:バニラみたいな空)
年度:
2001
製作国:
アメリカ
配給:
UIP
監督:
キャメロン・クロウ
キャスト:
トム・クルーズ/ペネロペ・クルス/カート・ラッセル/キャメロン・ディアス/ジェイソン・リー
ストーリー
ハンサムで、親から譲られた出版社の社長のデイヴィッドは、ジュリーという恋人が居たが、ある日誕生日で知り合ったラテン系のソフィアに一目惚れ。嫉妬のジュリーはデイヴィッドを乗せた車で橋から落ち死ぬ。一命を取り留めたデイヴィッドだが、顔と手は潰れ、夢うつつが判らなくなり、精神科医に身の丈を打ち明ける。

 

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6
ジャンル不明&意外性たっぷりで面白い話。自分を克服する、、なんてのはやや大げさ過ぎるけど。T・クルーズ&P・クルス良い役どころ。過去の映画を使った遊び加減が結構好き。安易なフラッシュバックやスロモなどややポスプロでごまかし過ぎなのとタイトルが不満。音楽は妙なミスマッチが新鮮だった。

雑記:

  1. 「オープン・ユア・アイズ」(97:A・アメナバール監督)のリメイク。P・クルス同じ役
  2. 製作T・クルーズ(共)
  3. タイトルはP・マッカートニーの主題歌
  4. タイムズ・スクエアでたった独りのシーンは実写。大統領選動向を伝える電光は変更
  5. パーティーでS・スピルバーグがカメオ

オーシャンズ11

原題:
Ocean’s Eleven (オーシャン一味の11人)
年度:
2001
製作国:
アメリカ
配給:
ワーナー
監督:
スティーヴン・ソダーバーグ
キャスト:
ジョージ・クルーニー/ブラッド・ピット/ジュリア・ロバーツ/アンディ・ガルシア/マット・デイモン/ドン・チードル/エリオット・グールド
ストーリー
出所した泥棒ダニー・オーシャンは、構想していた超弩級の計画の為に仲間を集める。ラスベガスの3つのカジノの売上を保管する金庫が標的。旧友ラスティを筆頭に身軽な中国人やら爆弾のプロやらメカに強い兄弟など、総勢11人でカジノの支配人に挑む。ダニーとしては、支配人になびいた前妻を取り返したい思い入れも。

 

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4
残念。まさに懸念したとおりにキャラと脚本が弱くてチョイがっかり。きっとソダーバーグなら映画センスの良さを発揮してくれるだろう、という期待も叶わず。ありふれた展開が目立つ。泥棒の計画/実行も「スコア」の域を出ていないし、主役二人はそれなりに映えているけど、J・ロバーツ&M・デイモン余計。

雑記:

  1. 「オーシャンと十一人の仲間」(60:F・シナトラ主演)のリメイク
  2. ラスティ(B・ピット)はほとんど食べているシーンだが、これは役がオファーされた日にあまりに空腹だったので
  3. B・ウィリスはスケジュール合わず
  4. エンドクレジットで何故か「Introducing Julia Roberts」

ギャラクシー・クエスト

原題:
Galaxy Quest (銀河遠征)
年度:
1999
製作国:
アメリカ
配給:
UIP
監督:
ディーン・パリソット
キャスト:
ティム・アレン/シガーニー・ウィーヴァー/アラン・リックマン/トニー・シャローブ/サム・ロックウェル
ストーリー
30年程前の人気SFシリーズ「ギャラクシー・クエスト」だが、今や役者たちは落ちぶれ、熱心なオタクたち相手のサイン会などが仕事。ある日イヴェント会場で、敵の侵略から救ってくれと頼まれ安請け合いすると、何もかもTVを真似た作りの宇宙船に連れて行かれ、艦長役を始めとした出演者たちは、本物の異星人を相手にすることになる。

 

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7
スタトレは全部観たわけじゃないけど、意外と面白いジャン。A・リックマン扮する元舞台俳優の、落ちぶれた役者っぷりのやるせなさや、重箱の隅を知り抜く愛すべきオタク像、嘘や芝居を知らない無垢な宇宙人、、など悩ましく微妙な笑いが表現されている。キャストもパロディたっぷりで、遊びの効いたバランス良しの映画。

雑記:

  1. 仇敵サリスの名前は、製作マーク・ジョンソンの「ナチュラル」(84)をコテンパンに貶した批評家の名前より
  2. 監督D・パリソットは長編デビュー。短編ではオスカーやベルリン映画祭グランプリも
  3. 技術主任役(の役)トニー・シャーローブは「MIB」で頭が再生する異星人

ハリー・ポッターと賢者の石

原題:
Harry Potter and the Philosopher’s Stone (ハリー・ポッターと賢者の石)
年度:
2001
製作国:
アメリカ
配給:
ワーナー
監督:
クリス・コロンバス
キャスト:
ダニエル・ラドクリフ/ルパート・グリント/エマ・ワトソン/リチャード・ハリス/マギー・スミス/アラン・リックマン/ロビー・コルトレーン
ストーリー
世界で1億部以上の売上を記録するメガヒット・ファンタジー「ハリー・ポッター」シリーズの第一作目の映画化。魔法学校ホグワーツへの入学案内を受け取ったハリー・ポッターは、悪の魔法使いヴォルデモート卿に襲われ、生き残った男の子だった。1年生の今回は、ホグワーツで守られる「賢者の石」をめぐって、友人らと邪悪な力に挑む。

 

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5
大人気の原作というプレッシャーの中、それなりに完成度の高い映画だと思うけど、未読の人にはあまりにも辛いと思う。説明不足と急展開の連続は、感情移入のヒマを与えない。話は忠実だけど、原作の深みである多彩な魔法の数々やハグリッドの倒錯趣味やダンブルドアの偉大さ、などが抜けているのは哀しい。望み過ぎかな。

雑記:

  1. 原作J・K・ローリング、主演D・ラドクリフ、主役H・ポッターすべて誕生日は7月31日
  2. 英国版タイトルは「-Philosopher’s Stone」だが、米国版は「-Sorcerer’s Stone」
  3. 音楽J・ウィリアムズ
  4. ローリングの意向でキャストはほぼ英国人。それが嫌でスピルバーグは監督を降りた

蘇える金狼

海外タイトル:
-
年度:
1979
製作国:
日本
配給:
東映
監督:
村川透
キャスト:
松田優作/風吹ジュン/佐藤慶/成田三樹夫/千葉真一/小池朝雄/草薙幸二郎
ストーリー
昼間は平凡なサラリーマンの朝倉。夜は一変、金と力でのし上がる野望を持った屈強な男だった。強奪した一億円の現金だが、ナンバーが控えられており、麻薬に換えようと画策。裏取引を支配する市議らに取引を持ちかける。一方勤める会社が仕手筋会社に強請られていることを知り、自ら解決に乗り出して逆に強請る。

 

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2
焦点のぼやけたダラダラしたプロットを次々と走らせ、何がやりたいのかさっぱり解らない。意味のないアクション/ヌード/高級車などなど、ハリウッドの悪しき見本を、これまた悪しき方法で模倣しているに過ぎないつまらない映画。一匹狼の恋愛も大味で観るに耐えない。ラスト5分のみ松田優作の味が出たので加点。

雑記:

  1. 原作・大薮春彦「野獣死すべし」など
  2. 沖縄で実射訓練5000発
  3. 当時話題になった風吹ジュンとのラブシーンはスタッフはカメラマンのみ。前張りナシ

  4. 98年リメイク(真木蔵人主演)
  5. この映画を皮切りに角川映画のハードボイルド加速

海と毒薬

海外タイトル:
Sea and Poison, The (米=海と毒薬)
年度:
1986
製作国:
日本
配給:
日本ヘラルド
監督:
熊井啓
キャスト:
奥田瑛二/渡辺謙/岡田真澄/成田三樹夫/西田健/神山繁/岸田今日子/田村高廣
ストーリー
ドイツ語教授の青地と元同僚の中砂は、ある逗留先で芸者・小稲に会う。やがて中砂は小稲と瓜二つの園を妻にするが、家を空けることしばしば。青地の妻とも関係を持つ。園はやがて病死するが、小稲が語った赤い人骨の話が青地と中砂の間に深く入り込み、物語は小稲と園の二人の女の間で幻惑的に交錯する。

 

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9
社会派のお手本のような硬派な、それも関連する複数のテーマを実に巧くまとめたという感じ。唯一、手術のリアルさが度を越していて映像が浮いてしまっている他は、単純に浅ましい処世と切り捨てられないしたたかさと、命の重みという普遍的価値観と時代との矛盾に苦悩する姿に深く考えさせられる。岡田真澄なぜか巧し。

雑記:

  1. 原作・遠藤周作/西部軍の軍医が九州帝大に依頼し、8人の米軍捕虜が生体解剖された「史実」を元
  2. ベルリン審査員特別賞・銀熊賞
  3. キネ旬作品賞・監督賞
  4. 当時の術具、スタッフの献血による本物の血液を使用
  5. 熊井啓監督:「黒部の太陽」(68)「深い河」(95)など

エンゼル・ハート

原題:
Angel Heart (天使のハート)
年度:
1987
製作国:
アメリカ
配給:
東宝東和
監督:
アラン・パーカー
キャスト:
ミッキー・ローク/ロバート・デニーロ/リサ・ボネ/シャーロット・ランプリング
ストーリー
私立探偵のハリーは、サイファーと名乗る男から12年前から生死不明のジョニーの捜査を依頼される。ジョニーの足取りを追ううち、次々と殺人事件に巻き込まれ、彼は容疑者になってしまう。関係者たちの共通項に、やがて南部ブードゥー教の怪しげな祭具や儀式が浮かび、捜索はなかなか進展しない。。

 

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6
オカルト+エロ+M・ロークと、一見してB級スメルが漂う割には、ややご都合主義ながらも話がどう転ぶか予想できない脚本は意外とマトモで、楽しめた(多分デニーロのおかげ)。ブードゥーも、どこまで忠実かはさておき興味深い。セブンやシックス・センスに連なるドラマツルギーがそこそこ成功。

雑記:

  1. 原作ウィリアム・ヒョーツバーグは、「レジェンド」(85)でも
  2. A・パーカー監督:「ミッドナイト・エクスプレス」(78)「フェーム」(80)「ミシシッピー・バーニング」(88)「ケロッグ博士」(94)など

ヴァージン・スーサイズ

原題:
Virgin Suicides, The (おとめの自殺)
年度:
1999
製作国:
アメリカ
配給:
東北新社
監督:
ソフィア・コッポラ
キャスト:
キルステン・ダンスト/ハナ・ハル/ジョシュ・ハートネット/ジェームズ・ウッズ/キャスリーン・ターナー/A・J・クック
ストーリー
ミシガンの邸宅に住む一歳ずつ離れたティーンの5人姉妹。遠巻きに憧れの眼差しを向ける同年代の少年たちグループ。末妹の自殺を皮切りに、恋や覗きなど思春期らしい繊細なエピソードが描かれる。ラックスが門限を守れなかった為、外出禁止令が出るが、少年たちは合図などを工夫して彼女たちと交流する。

 

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4
この自殺に意味があったとしても、必然性も象徴性も見えない。あと、5人では多すぎて「揺れ動く心」の動きが捉えられない。子供たちを愛しているハズの両親/彼女たちを何も理解していない少年たち、というモチーフは面白いけど、オロオロする姿と覗き趣味だけで表現されてしまうのもね。J・ハートネットややキモ。

雑記:

  1. 「スター・ウォーズ・エピソード2」のアナキン役:ハイダン・クリステンセンがチョイ役出演
  2. 主題歌AIR
  3. 監督S・コッポラは(いうまでもなく)フランシスの娘。フランシスも製作で参加(共)
  4. 原作はジェフリー・ユージェニデスで脚本は監督自身

マルホランド・ドライブ

原題:
Mulholland Dr. (マルホランド通り)
年度:
2001
製作国:
アメリカ
配給:
コムストック
監督:
デヴィッド・リンチ
キャスト:
ナオミ・ワッツ/ローラ・エレナ・ハリング/ジャスティン・セロー/ロバート・フォスター/アン・ミラー
ストーリー
ハリウッド入口のマルホランド通りで事故があり、乗っていた黒髪の女性は記憶を失い、女優志望のベティに助けられる。協力して記憶を取り戻そうとする2人の話と、主演女優のことで製作者と意見の合わない映画監督の話が絡み、黒髪の女性が持つ青い鍵によって、時間軸と人間関係が複雑な様相を呈す。

 

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9
D・リンチの鬱憤炸裂!鑑賞後に整理して伏線をまとめ上げないと、話に付いて行けず、しかも随所に彼の遊びも混じってるものだから余計混乱。それでも初見の理解にギリギリ耐えうる、気の利いた感性と天才肌を強く意識する映画。スペイン語登場の意味と冒頭のサイケダンスだけ腑に落ちないけど、後はなんとか。。。

雑記:

  1. 元々TV用に撮影されたが、1年後に仏「Studio Canal」資本で劇場用に完成
  2. カンヌ監督賞など賞多数
  3. キャストは初リンチばかりだが、スタッフはおなじみ
  4. ベティ役N・ワッツは「タンク・ガール」(95)など

耳に残るは君の歌声

原題:
Man Who Cried, The (泣いた人)
年度:
2000
製作国:
イギリス/フランス
配給:
アスミック・エース
監督:
サリー・ポッター
キャスト:
クリスティナ・リッチ/ジョニー・デップ/ケイト・ブランシェット/ジョン・タートゥーロ/ハリー・ディーン・スタントン
ストーリー
1927年ロシアのユダヤ人村。父の歌声で育った少女フィゲレは、父が渡米した直後に戦渦に巻き込まれ、英国に養子として移住。スージーと名を与えられた彼女は、父を追い渡米することを決意。年月が経ちパリの歌劇団に入団し、そこでトップダンサーに人生の手ほどきを受けながら、ジプシーの青年と出会い恋に落ちる。

 

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7
父の居るアメリカを目指したユダヤ人の、一見美しい試練の人生だけど、随所に刺すようなテーマがあり唸る。パリから客が逃げた伊オペラ歌手はナチのパリ占領で再び脚光。過去を捨て飄々と社交界を渡る女傑も過去に縛られ逃亡。時代に翻弄され定住できないユダヤ人がようやく米国に腰を据えるが、直後にユダヤ国家成立。

雑記:

  1. (あの)コンコルド広場が映画撮影の為閉鎖
  2.  

  3. 監督S・ポッターは舞台や作詞も手がけ、本作でも脚本/音楽プロデューサー
  4. J・タートゥーロの歌声はミラノ・スカラ座の新進テノール・リチートラ
  5. 撮影サッシャ・ヴィエルニ「夜と霧」(55)「ミュリエル」(63)「コックと泥棒」(89)