September, 2008 のアーカイブ

日本鬼子 リーベンクイズ

海外タイトル:
Japanese Devils / Riben guizi (国際=日本の鬼畜)
年度:
2001
製作国:
日本
配給:
「日本鬼子」製作委員会/イメージフォーラム
監督:
松井稔
キャスト:
土屋芳雄/篠塚良雄/永富博道/船生退助/絵鳩毅/久野綾希子
ストーリー
1931年から45年の終戦まで。日本皇軍の高揚と凋落。満州事変を足がかりに、国共内乱に乗じて内地に「侵略」を進め、果ては大東亜共栄圏を樹立せんとした戦争。その当事者だった14人の日本の老人たちが、非道な加害者としての重い口を開いた貴重な証言。戦地ゆえの残虐な所業が各々のリアルな物言いで次々と語られる。

 

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7
厳しいようだが、感じるところは少なかった。確かに、実体験の具体性と、その体験が半世紀以上の醸造期間を経た重みは、半端な知識や前提を軽く吹き飛ばすパワーはある。でもこれだけ貴重な体験談なのに、日本非道で中国寛容という安易な図式と、歴史の教科書を読んだ気にしかさせないなんてね。

雑記:
 1. トロイア国際映画祭シルバー・ドルフィン賞受賞

13デイズ

原題:
Thirteen Days (13日間)
年度:
2000
製作国:
アメリカ
配給:
日本ヘラルド
監督:
ロジャー・ドナルドソン
キャスト:
ケヴィン・コスナー/ブルース・グリーンウッド/スティーヴン・カルプ/ディラン・ベイカー
ストーリー
米国民と世界を第三次世界大戦の恐怖に陥らせた1962年10月のキューバ危機。ケネディ大統領と、オドネル補佐官を初めとするブレーンたちの視点で歴史的な2週間の内幕に迫る。ソ連の核弾頭ミサイルがキューバに配備されているとの極秘情報を受け、空爆か即時侵攻か海上封鎖か。決断を迫られる首脳たち。

 

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8
視点が偏重で、パックス・アメリカーナ強調の自国賛美との批判もあるだろうけど、それらを含めてのひとつの解釈ドラマとして充分楽しめる。軍部との確執やマシーンたちの性格描写も実に面白い、と思った。一方、過日のNYのテロにも通じるが、米国の行き過ぎた大国主義への批判も当時からあることは重要。

雑記:
1. K・コスナーは「JFK」(91)に続き、ケネディ関連
2. キューバ側の発砲はなかったと軍に嘘の証言をするエッカー大佐役のクリストファー・ローフォードはJFKの実際の甥
3. 製作K・コスナー(共)

夜になるまえに

原題:
Before Night Falls (夜になるまえに)
年度:
2000
製作国:
アメリカ
配給:
アスミック・エース
監督:
ジュリアン・シュナーベル
キャスト:
ハビエル・バルデム/オリビエ・マルティネス/アンドレア・ディ・ステファノ/ジョニー・デップ/ショーン・ペン
ストーリー
革命全盛期のキューバに生まれ、NYに亡命した詩人レイナルド・アレナスの自伝の映画化。カストロの革命は、次第に反革命派を弾圧する独裁色を帯び始め、反カストロで同性愛者かつ芸術家のアレナスは激しい弾圧を受ける。やがて新天地NYで自由な言論を謳歌するが、エイズに倒れる。

 

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8
J・バルデムに尽きる。ホモの天才亡命詩人の雰囲気を醸し過ぎ。英語西語の混ざる言語は気になるけど、不思議とリアルに(独房と石鹸!)。惜しいのはアレナスの詩を一篇も知らないので、NYの街並みとの強烈な単語洪水を除いて、詩文が頭に響かなかった。ところでJ・デップはギャグか?

雑記:
1. J・シュナーベル監督はNYの「新表現主義」画家。映画は「バスキア」(96)
2. R・アレナス(43-90)「ハバナへの旅」「めくるめく世界」など
3. ヴェネチア映画祭では7分のスタンディングオベーション

菊次郎の夏

海外タイトル:
Été de Kikujiro, L’ (仏=菊次郎の夏)
年度:
1999
製作国:
日本
配給:
日本ヘラルド/オフィス北野
監督:
北野武
キャスト:
ビートたけし/関口雄介/岸本加世子/グレート義太夫/井手らっきょ/吉行和子
ストーリー
浅草に祖母と二人で暮らす正男。夏休みだがどこにも行けず家に籠るしかない。引出しから豊橋に居るという母親の写真を見つけ、会いに行くことにする。ヒマを持て余している近所のおじさんが連れて行ってくれることに。元ヤクザのおじさんは破天荒で、道中会う人たちも変わった人ばかり。豊橋への旅はブラブラと続く。

 

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6
そのまんまたけし炸裂。演技してないね完全に。らっきょも義太夫も完全にコントノリ。TVじゃないんだからさ。それはともかく初めて気がついたが、北野は脚本よりは演出(小道具やフレームやカメラアイへのこだわりなど)が独特でそこが評価されるのだろう。それと音楽に助けられている面も多分にあるだろうね。

雑記:
1. 北野自身の父親をモデルに
2. カンヌ出品→笑いと拍手喝采
3. いつもながら森昌行/久石穣とのトリオ
4. 「キッズ・リターン」 「HANA-BI」に続き、天使が登場
5. 天使の鈴のデザインはクマこと篠原勝之

カリートの道

原題:
Carlito’s Way (カルリートの道)
年度:
1983
製作国:
アメリカ
配給:
ユニヴァーサル/UIP
監督:
ブライアン・デパルマ
キャスト:
アル・パチーノ/ショーン・ペン/ペネロープ・アン・ミラー/ジョン・レグイザモ/ルイス・ガスマン
ストーリー
信頼する弁護士のおかげで刑期大幅減で出所した麻薬界の帝王カリート。ヒスパニックの裏世界から足を洗うことを誓い、ナイトクラブのオーナーに据わりながら、恋人とハバナで暮らすことを夢見る。そんな折、コカイン中毒の恩人弁護士からのたっての依頼で、服役するマフィアのボスの脱獄に手を貸すことになる。

 

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7
まあ「スカーフェイス」なんだけど、マフィア色を薄めたせいか、よりスッキリしたかも。その分パチーノの本音心理に最後まで自信を持てなかった。またデパルマにしては随分抑えた画だと思っていたらラスト付近で長回ししてくれて溜飲下がる。やはりデパルマの映像好きかも。主役 2人は勿論申し分なし。

雑記:
1. 最後の銃撃戦は当初NY貿易センタービルで撮影予定。しかし爆破事件があった為、「アンタッチャブル」とかぶる駅舎になった
2. カリート経営のナイトクラブ「エル・パライソ」は、「スカーフェイス」(83)でのパチーノのタコス屋と同名
3. ダイエットペプシは70年代にはない

リベラ・メ

原題:
Libera ME (我を救ひたまへ)
年度:
2000
製作国:
韓国
配給:
松竹=FRAP
監督:
ヤン・ユノ(梁允豪)
キャスト:
チェ・ミンス/チャ・スンウォン/ユ・ジテ/キム・キュリ/パク・サンミョン
ストーリー
かつて火災で同僚を失った経験を持つ消防隊のサンウは、連続発生する火災で無謀な消火活動を続ける。やがて火災専門刑事ミンソンらによって、ヒスという放火魔の存在が浮かぶ。病院のボイラーで働き、火に異常に詳しいヒスは幼少の時にむごい虐待を受けていた。止まぬ放火に消防隊は使命を燃やす。

 

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7
自由自在に火と時間を操り、いくらなんでもご都合過ぎやしないかとツッコミたくなるが、逆にここまでとことんやられると清々しい。素直に感動する消防士賛美。。。 放火魔のキレっぷりは巧いの一言。ただ幼少時の被虐待=冷血な犯罪者、だから善悪両断難しい、という図式にはどうしても生理的嫌悪感。

雑記:
1. デジタル極力排除し、釜山フィルム・コミッション全面協力のもと、都市全域の廃ビルなどを燃やしている
2. 監督ヤン・ユノは超前衛作品(「ユリ」)、メロ映画(「ホワイト・バレンタイン」)など、ジャンル多彩

死霊のはらわた

原題:
Evil Dead, The (邪悪な死人)
年度:
1982
製作国:
アメリカ
配給:
日本ヘラルド
監督:
サム・ライミ
キャスト:
ブルース・キャンベル/エレン・サンドワイズ/ベッツィー・ベイカー
ストーリー
山奥の侘しい小屋に休暇を過ごしにやってきたアシュリーと仲間の学生グループ。地下室にあった土着宗教の呪文を唱えてしまい、眠る死者を蘇らせてしまった。アシュリーの妹や恋人までもが次々と死者に憑依され、彼に襲いかかる。怪力かつ不死身の肉体を滅ぼすには、バラバラにするしかない。。。

 

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6
コテコテで昔ながらのホラーをたっぷりと見せてくれる名作。低予算はハナからバレバレなのでカメラアングルとカット割りでごまかすのだけど、それが本当に巧いので程よく心臓が縮む。初めなにやら理屈付けしていたのに、途中からひたすらビビらせることのみ追求するなんて正にホラーの原点だね。

雑記:
1. S・ライミ監督はタイトルを「Book of the Dead(死者の書)」にしたかったが、プロデューサーが子供がそのとおりに受け取り観ないことを恐れて変えさせた
2. 実際の廃屋で撮影
3. 総予算は5万ドル。19歳の監督の卒業制作作品
4. 各国でカットされてリリース

クリクリのいた夏

原題:
Enfants du marais, Les (沼地の子供たち)
年度:
1999
製作国:
フランス
配給:
シネマパリジャン
監督:
ジャン・ベッケル
キャスト:
ジャック・ガンブラン/ジャック・ヴィルレ/マルレーヌ・バフィエ/アンドレ・デュソイェ/イザベル・カレ
ストーリー
1930年初めのフランス。喧騒とは無縁のある沼沢地にリトン一家と、放浪の人ガリスが住んでいた。皆家族同然の暮らしで蛙を取ったり金持ちの庭を耕したり、貧しいながらも自給自足を謳歌。ガリスは街のメイドに心を寄せながら、沼を去ることを躊躇していた。そんな折、リトンがボクサーに因縁をつけてしまい、厄介な事態に。。

 

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6
うーん清々しい。ムーミン実写版みたいだ。ポエジーたっぷりなエピソード(カエル釣りやスズラン採り)の影に静かにさりげなく反戦・階級社会・人種差別・文明批判など、多くのメッセージが込められている。だけどそれらのパンチがとても弱いので、どうにも清々しさだけが残ってしまう。不思議な印象。

雑記:
1. 8万5000メートル分のフィルム撮影
2. ジャン・ベッケル監督(「エリザ」(95))の父はジャック・ベッケル(「現金に手を出すな」(53)「穴」(59)など)

聖なる嘘つき/その名はジェイコブ

原題:
Jakob the Liar (ほらふきヤーコプ)
年度:
1999
製作国:
アメリカ
配給:
ソニー
監督:
ピーター・カソヴィッツ
キャスト:
ロビン・ウィリアムズ/ボブ・バラバン/ハンナ・テイラー・ゴードン/アーミン・ミューラー・スタール
ストーリー
1944年ナチ占領下のポーランドのゲットー。外界の情報は完全に遮断され、戦況は一切判らない。そんな中ジェイコブがナチ本部で聴いたソ連軍近しとの情報が人々に伝わり、御法度のラジオを所有との噂が広まってしまう。屋根裏に匿った女の子と人々に希望を与えるため、彼は嘘を重ねて戦況をでっち上げる。

 

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6
「グッドモーニング・ベトナム」とかぶる。そして、彼の顔はいつも同じに見える。閉鎖ユダヤゲットーで、情報をもたらす「預言者」の悪意のない嘘の上塗り、なんて面白いテーマなのに、その辺の心理描写が足らない気がする。R・ウィリアムズのみで押し切った感じ。もっとストーリーを悲喜こもごもぐちゃぐちゃにして欲しかった。

雑記:
 1. ピーターは、マシュー・カソヴィッツの父。マシューもこの映画に出演
 2. ナチの将軍なのにSS大佐の記章を付けている
 3. 製作総指揮R・ウィリアムズ
 4. 「ライフ・イズ・ビューティフル」(97)の別言語ヴァージョンとも言える

ELECTRIC DRAGON 80000V

海外タイトル:
-
年度:
2000
製作国:
日本
配給:
サンセントシネマワークス=タキコーポレーション
監督:
石井聰亙
キャスト:
浅野忠信/永瀬正敏
ストーリー
幼少の事故で電気に目覚めたふたり。「電気と感応し爬虫類と心を通わせる男=竜眼寺盛尊」と「電気を修理し怪電波をキャッチする謎の男=雷電仏蔵」。盛尊は爬虫類ペット探しのバイトで生計を立て、エレキギターで電気を発散。ある日家に帰ると彼の爬虫類たちが惨殺され、ギターがこなごなに。80000Vの闘いが始まった!

 

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8
わははは。くだらねー。冒頭のドラゴンオンパレードからやられ始め、「お互いの悪魔を滅ぼそう!」「てめーだけ滅ベ!」で完全にのされた。永瀬の半面仏像もなんか良い。稲妻が際立つ白黒がまた良い。効果凝り過ぎてスタッフロールとかよくわかんないのも良い。嗚呼こういうくだらん映画たくさん観たいなー。

雑記:
 1. 主題歌演奏は石井結成で浅野がボーカル参加した「MACH1.67」
 2. タイトルイラストは浅野忠信
 3. 石井&浅野は「五条霊戦記」(00)でも
 4. 叫ぶナレーションは元レスラー船木誠勝