August, 2008 のアーカイブ

バード

原題:
Bird (バード)
年度:
1988
製作国:
アメリカ
配給:
ワーナー
監督:
クリント・イーストウッド
キャスト:
フォレスト・ウィッテカー/ダイアン・ヴェノーラ/マイケル・ゼルニカー/サミュエル・E・ライト
ストーリー
モダンジャズのサックス奏者であり、ビ・バップの創始者であるチャーリー・パーカーの生涯。NYを拠点に一躍スターダムの頂点に立つが、その実ドラッグと酒が体を蝕み、次第に階段を転げるように人生の奈落へ。娘の死をきっかけに一度は自殺未遂も。また、ロックの潮流に取り残される悲哀も。

 

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6
回想シーンの連続は、慣れればとても良かった。そして、F・ウィッテカーは巧い。ただ、全体的に陰鬱ムードでどうもスッキリしない。泣かせる訳でも黙考させる訳でもなく、ただ偉大なアーティストの凋落が描かれ続けるのはどうもキツい。でも監督の思い入れは充分伝わってきた。ジャズを識ったあとに再見しよう。

雑記:
1. 少年チャーリーはF・ウィッテカーの弟デイモンが演じている
2. カンヌ映画祭主演男優賞(F・ウィッテカー)/アカデミー録音賞(←実際のパーカーのオリジナル演奏をデジタル化)

-less (レス)

海外タイトル:
-
年度:
2001
製作国:
日本
配給:
ビジュアルアーツ
監督:
としおかたかお
キャスト:
河原輝美/蛍雪次朗/田口トモロヲ/吉行由美
ストーリー
団塊ジュニアのレイナ。「心と体のバランス」に疑問を持ち、両親のもとを一時離れる。TV業界の男と同棲している友人宅に転がり込むが、流れるままに回りを人間社会が駆け抜けてゆく。元中古車ディーラで別の意味で先行きに自信を持たない中年男嶋田に付き、放浪するが、仮初めの関係は続かない。

 

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4
監督いわく、「自由に撮らせてもらった」と。確かに作家的コダワリを随所に感じた。各種試み(語り主体で音楽ブツ切りなど)もこなれれば評価されると思う。しかし哀しいのはその「作家」としての考え方にことごとく違和感もしくはありきたりさを感じること。言語先行の感情論は古臭いし、団塊ジュニアの苦悩も語られ尽くされた?

雑記:
1. 主演河原輝美は映画デビューでマツキヨや不二家のCMなど
2. バーに登場する酔っ払いの一人は高嶺剛監督

裏切り者

原題:
Yards, The (操車場)
年度:
2000
製作国:
アメリカ
配給:
アスミック・エース
監督:
ジェームズ・グレイ
キャスト:
マーク・ウォールバーグ/ホアキン・フェニックス/シャーリーズ・セロン/ジェームズ・カーン/フェイ・ダナウェイ/エレン・バースティン
ストーリー
服役していたレオが出所。病がちの母親を養う為に真っ当な職に就くことを決意。従妹の婚約者ウィリーに、伯父の経営する鉄道整備会社に紹介される。ウィリーはライバル会社との競争に勝つ為、発注担当者への賄賂や便宜を図っていた。レオは心ならずもやがて事件に巻き込まれ、もみ消そうとする会社に翻弄される。

 

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4
まず、、ポイントが絞れていないと感じた。友情と裏切り/家族愛と歪み/政治汚職と正義。。。それらが中途半端にだらだらと展開。そして、マニア受けはしそうな暗い映像。目が疲れた。ひとりJ・カーンだけは相変わらずマフィア面だけど巧い。豪華キャストの意味はよく解らない。

雑記:
1. J・グレイ監督は「リトル・オデッサ」(94)に続き2作目
2. 監督青年時代の実際の汚職事件がベース

ムーラン・ルージュ

原題:
Moulin Rouge (「ムーラン・ルージュ」:赤い風車)
年度:
2001
製作国:
アメリカ
配給:
20世紀フォックス
監督:
バズ・ラーマン
キャスト:
ニコール・キッドマン/ユアン・マグレガー/ジョン・レグイザモ/ジム・ブロードベント
ストーリー
19世紀末パリ。華麗なナイトクラブ「ムーラン・ルージュ」の経営は実は火の車。オーナーのジドラーは公爵に、トップ女優のサティーンを充て資金を取る計画。その舞台にはふとしたことで劇作家の卵クリスチャンの物語が採用される。サティーンとクリスチャンは初めは誤解から、やがて詩と音楽を介して恋しあう。

 

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9
映像を手始めに発想(娼婦が歌に惚れるミュージカル)や展開(劇中劇との絡み/公爵へのでっちあげ!)や音楽やセット(象の部屋)やキャストやFOXロゴやエンドロールなど、全てが気に入った。ここまで破天荒に映画を作れるのは素晴らしいこと。賛否分かれるだろうけど、文句なく賛。映画を心地良く泳いだ。

雑記:
1. N・キッドマン撮影中に肋骨骨折で2週間中断
2. E・マグレガーは「ロミジュリ」のマキューシオ役のオーディションで既にB・ラーマンと会っている
3. FOXロゴが指揮者付きの緞帳

タイム・マシン

原題:
Time Machine, The (タイム・マシーン)
年度:
1959
製作国:
アメリカ
配給:
MGM
監督:
ロジャー・ドナルドソン
キャスト:
ロッド・テイラー/イヴェット・ミミュー/アラン・ヤング
ストーリー
1899年大晦日。科学者ジョージは自ら発明したタイム・マシンに乗り、未来への時間旅行をする。二度の大戦や核戦争を経験し、人類に絶望しかけた末に辿り着いたのは80万年後。地上の人類は、地底人に搾取されながら無気力で非文化的な生活を送っていた。地底人に囚われた女ウィーナを救いに、彼は地底に降りる。

 

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7
このチャチさがサイコー!(特に強引なロマンスの展開と地底人) マネキンの衣裳を始め、アニメで時の進みを表現するのは巧い。そして空間を共有する連続的な時間旅行には思わず目からウロコ。知識のリングはどこかで見たけど、本家なら巧い。アクションとロマンスを排しても面白いかも。

雑記:
1. 原作H・G・ウェルズ(「月世界旅行」「透明人間」)
2. この映画が初めてTV放映された日は、ジョージが核戦争を目撃した1966年10月の同じ日
3. タイムマシーンに「H・ジョージ・ウェルズ製作」と書いてある
4. 2002年H・G・ウェルズの曾孫サイモン・ウェルズがリメイク

追いつめられて

原題:
No Way Out (窮地)
年度:
1987
製作国:
アメリカ
配給:
ワーナー
監督:
ロジャー・ドナルドソン
キャスト:
ケヴィン・コスナー/ジーン・ハックマン/ショーン・ヤング/ウィル・パットン/ジョージ・ズンザ
ストーリー
海軍での英雄的行動が認められ、旧知のコネもあってペンタゴンの情報部隊に抜擢されたファレル大佐。そこで国防長官の愛人スーザンと、それと知らずに深い恋に落ちる。やがてスーザンが殺され、長官と主席秘書官はファレルに極秘裏の捜査を任命。物的証拠はファレルが犯人と示していた。

 

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7
ペンタゴン長官がここまで情けない筈ないし、目撃証人達の右往左往が非現実的だけど、意外とストーリーの展開を素直に楽しめた。ホモで頭脳明晰猪突型の主席秘書官のW・パットン、ハマリ役。気を抜いていただけに、冒頭の伏線にまんまとやられた。それと、この映画の各種ジャケットは失敗。普通の恋愛映画みたいだ。

雑記:
1. 撮影ジョン・オルコット
2. 「大時計」(48)のリメイク
3. 有数の巨大建築ペンタゴンを2時間で廻り切れる筈ない
4. 愛人役S・ヤングは「ブレードランナー」(82:レイチェル役)、「ウォール街」(87:See#36)、「死の接吻」(91)←死んでる方でラジー助演賞、生きてる方で主演賞

フローレス

原題:
Flawless (非の打ちドコロなし)
年度:
1999
製作国:
アメリカ
配給:
パラマウント-UIP
監督:
ジョエル・シューマカー
キャスト:
ロバート・デニーロ/フィリップ・シーモア・ホフマン/バリー・ミラー/クリストファー・バウアー
ストーリー
安アパートに住む堅物の元警官ウォルトは、階上に住むドラッグ・クィーンのラスティと何かと衝突。ところがラスティの友達が関わった盗みでマフィアが押し入り、ウォルトは脳卒中で半身不随に。リハビリの一環で歌の稽古をラスティに受けることに。ゲイと不具者の間に奇妙な人間理解が生まれる。

 

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6
思ったより考えさせられたけど、ハミだし者同士の可笑しな人間関係、で終わってしまっている。P・S・ホフマンは意外と何でもこなせる俳優なんだ。。 ちょっと「デリカテッセン」に似ているかな。。 社会って十人十色で性癖も価値観も千差万別で金だけが尊い訳ではなくて、しかもそれらが混ざっているものだ!といったところ?

雑記:
1. ラスティが言及した映画or女優:「裏窓」(54:G・ケリー)、「マイ・レフトフット」(89)「ターミネーター2」(91)「羊たちの沈黙」(91:J・フォスター)「奇跡の人」(62:A・バンクロフト)など
2. ウォルトがティナ(byダフネ・ルービン・ヴェガ)向けの花束を「ダフネ宛て」と言う

遊星からの物体X

原題:
Thing, The (物体)
年度:
1982
製作国:
アメリカ
配給:
UNI-UIP
監督:
ジョン・カーペンター
キャスト:
カート・ラッセル/ウィルフォード・ブリムリー/リチャード・ダイサート
ストーリー
1982年冬の南極。米国基地に逃げてきた犬の体内にグロテスクな「生物」が潜んでいた。調査の結果、数万年前に不時着した地球外生命体が凍結したまま生き延び、爆破実験の熱で蘇ったもの。その生物は対象の細胞を取り込み、やがて外見も含めて同化することができる。基地内に相互不信の感情が生まれる。

 

評価
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6
人類全体の危機、などとせず、閉じた世界にしたのが成功。そして科学的根拠などサラっと流してエイリアンの生態を描いたのは巧い。血液検査の緊張感と心蘇生の意表は狙いどおり。ラストの曖昧さもまあアリ。それでもイマイチすっきりしないのは、きっとまったりし過ぎているから?

雑記:
1. 「遊星よりの物体X」(51:ハワード・ホークス監督)のリメイク
2. 原作ジョン・W・キャンベル
3. 冒頭のノルウェー人はノルウェー語で喋っていない

スーパーマン

原題:
Superman (「スーパーマン」:超人)
年度:
1978
製作国:
アメリカ
配給:
ワーナー
監督:
リチャード・ドナー
キャスト:
クリストファー・リーヴ/ジーン・ハックマン/マーロン・ブランド/ネッド・ビーティ/テレンス・スタンプ
ストーリー
30年代の人気コミックの実写映画化。クリプトン星の科学者の子カル・エルは、星の爆発直前に地球に送り出され、クラーク・ケントとして生きる。その超人的能力を隠していたが、出生の秘密を知り、「スーパーマン」として人類に尽くす。一方米軍のミサイルを悪用して土地の値段を上げようというセコい犯罪者ルーサーが。。

 

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6
原点はエラい!完全娯楽系コミックの実写なのに、映画としてのコダワリ(二次元の刑?/光る服/「S」の由来/自転逆転など)が嬉しい。あの恥ずかしい格好(アレに惚れるか?)がそれなりにキマっているのがC・リーヴならでは。G・ハックマンのマヌケな犯罪集団も、アレもある意味原点。

雑記:
1. 原案・脚本(共):マリオ・プーゾ/音楽:ジョン・ウィリアムズ
2. アカデミー作曲賞/音響賞/編集賞
3. スピルバーグが監督に打診されたが、ギャラ高で断念
4. C・リーヴは役作りのボディビルディングで、D・プラウズ(:ベイダー卿)に師事

ソードフィッシュ

原題:
Swordfish (「ソードフィッシュ」:メカジキ)
年度:
2001
製作国:
アメリカ
配給:
ワーナー
監督:
ドミニク・セナ
キャスト:
ジョン・トラヴォルタ/ヒュー・ジャックマン/ハル・ベリー/ドン・チードル/ヴィニー・ジョーンズ
ストーリー
世界一を争うコンピュータクラッカーのスタンリーは、出所後愛娘に会えずコンピュータにも触れず、郊外で荒んだ生活。そこへ現れたのが元モサドのガブリエルが組織する犯罪集団の使いの美女。大金と娘との生活をエサに政府系機関へのハッキングを依頼。米麻薬取締局が過去設立した架空会社の、利子で膨れた資金を狙う。

 

評価
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4
出だしの5分間がやたらと良くて期待したが、あとは無理な設定、ありがちな展開、よく見る映像の連続でがっかり。国際テロに対抗する戦争という命題も、時節柄思うところはあるけれど、あざとい。唯一生きた伏線とラスト(「misdirection」)は、意味貧弱。返す返すも冒頭の語りからブリットタイムショットまで。

雑記:
1. ワーナーのカンパニーロゴが壊れたスクリーンのよう
2. 乱数共有によるヴァーナム暗号は米ロのホットラインに使用されているとのこと