March, 2008 のアーカイブ

レッズ

原題:
Reds (「アカ」)
年度:
1981
製作国:
アメリカ
配給:
-
監督:
ウォーレン・ビーティ
キャスト:
ウォーレン・ビーティ/ダイアン・キートン/ジャック・ニコルソン/モーリーン・ステイプルトン/ポール・ソルヴィーノ/エドワード・ハーマン
ストーリー
1910~20 年代の米国で、労働者の団結と世界革命を信念として米国のコミュニズムを指導した文筆家ジョン・リード(W・ビーティ)。彼と、パートナーであるルイーズ(D・ウィースト)の行動を通して、ロシア革命や党の内紛などの世相の中で理想に燃える革命家の政治活動と懊悩を描く。当時を知る老人達のモノローグとして綴られる。

 

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9
W・ビーティの野心は大成功!ここまで正面からコミュニズムの内情を描き切ったアメリカ映画は他にないのでは。思想面のタブーを描く挑戦的な作品はまだまだ少ないような気がする(アカ系は最も)。労働者革命の限界を改めて認識し、共産主義が信奉された意味を知る必要を痛感。この種の映画はテーマが重く固くてもOK。

雑記:
1. アカデミー監督賞/助演女優賞(M・ステイプルトン)/撮影賞(V・ストラーロ)
2. リードはクレムリンの壁の隣に埋葬された唯一の米国人
3. 「証言者」達は実際の目撃者

恋する惑星

原題:
重慶森林/米Chungking Express (重慶特急)
年度:
1994
製作国:
香港
配給:
プレノン・アッシュ
監督:
ウォン・カーウァイ(王家衛)
キャスト:
トニー・レオン/フェイ・ウォン/金城武/ブリジット・リン
ストーリー
香港のある弁当屋を中心に展開する2つの恋愛。前編:誕生日直前に長年の恋人にフラれたモウ(金城武)が、「期限」のない恋愛を探す。出会ったのは麻薬密売の元締めの女性だった。後編:店の手伝いフェイは、よく来る警官633に横恋慕。彼の家に忍び込んで、束の間の白昼夢を楽しむフェイ。そして遂に彼から誘われるが。。

 

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8
妙に後味が心地良い小話。金城の下手な演技が気になるものの、F・ウォンがカヴァー。伏線の張り方や個々のエピソードはお馴染みばかりだけど、編集センスと音楽の効果的な使い方で随分とキッチュに。好きなモチーフ:グラウンドに置きかけたポケベル/勝手に部屋を模様替えという屈折さ/物に話しかける男の能天気さ。

雑記:
1. 本当は3話の予定が、1話だけ独立して「天使の涙」に
2. 後編のテーマ音楽はママス&パパス「California Dreamin’」、F・ウォン自身による「夢中人」
3. タランティーノ絶賛
4. 撮影クリストファー・ドイル

魔法にかけられて

原題:
Enchanted (魔法にかけられて)
年度:
2007
製作国:
アメリカ
配給:
ディズニー
監督:
ケヴィン・リマ
キャスト:
エイミー・アダムズ/パトリック・デンプシー/スーザン・サランドン/ジェームズ・マースデン/レイチェル・カヴィ
ストーリー
アニメのおとぎの国のジゼル姫。エドワード王子との結婚を目前に魔女から実写のNYに送り込まれてしまう。突然現れた彼女に唯一やさしい言葉をかけたのが、離婚調停専門の弁護士ロバート。真実の愛なんてありえない、と諦観する彼にジゼルはあくまでおとぎ話のお姫様。 ジゼルの純粋さは次第に彼を変えていく。

 

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7
期待値が低かったせいか、充分楽しめた。ディズニーが手間と金をガツンとかけるとこんなに練られたものができるんだね。良くも悪くもディズニーらしいコテコテさにあふれてる。音楽がとても良かった。J・アンドリューズ(ナレーション)も冥利に尽きるって感じ。S・サランドン似合いすぎ。

雑記:
1. ナレーションはJ・アンドリューズ。
2. 怒ってた女性バスドライバーの髪型はミッキーマウス型
3. さらに、バスに乗ったエドワード王子を笑ってたツアー客は、エキストラではなく「本当の」ツアー客。

ハンニバル

原題:
Hannibal (ハンニバル)
年度:
2001
製作国:
アメリカ
配給:
ギャガ・ヒューマックス
監督:
リドリー・スコット
キャスト:
アンソニー・ホプキンズ/ジュリアン・ムーア/レイ・リオッタ/ゲイリー・オールドマン
ストーリー
「羊たちの沈黙」後日譚(10年後)。FBI捜査官クラリス(J・ムーア)は、局内で疎まれつつあった。フィレンツェで古書館の司書に就いていたハンニバル・レクター(A・ホプキンズ)は、過去の私怨を晴らそうとするヴァージャーと情報提供の懸賞金を狙う刑事に狙われる。「社会復帰」を宣言したレクターは再びクラリスの元にやって来る。

 

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4
拍子抜け。中途半端。前作を意識するのはともかく後作をあからさまに意識するなんて。「食事」のシーンは成功してると思う(確かにビビった)。だけど、懸賞金狙いの刑事の心理描写も不足。クラリスがレクターを救うシーンも唐突。窮地でも余裕たっぷりの犯罪者の姿は似非ヒロイズムで好きでない。あと、イタリア人と英語で会話?

雑記:
1. クラリス家の冷蔵庫に「ベジタリアン料理」の本が。
2. イタリアでは公衆電話では受信できない筈
3. 前作では簡単に手錠を解けた筈
4. FBIのドメインは「.net」ではなく「.gov」
5. 原作はトマス・ハリス

ファントム・オブ・パラダイス

原題:
Phantom of the Paradise (天国の幽霊)
年度:
1974
製作国:
アメリカ
配給:
20世紀フォックス
監督:
ブライアン・デパルマ
キャスト:
ウィリアム・フィンリー/ポール・ウィリアムズ/ジェシカ・ハーパー/ゲリット・グラハム
ストーリー
「オペラ座の怪人」現代風アレンジ。売れない作曲家ウィンズローの曲が大物プロデューサー・スワンの耳に留まる。ウィンズローは愛するフェニックスの為に曲を書くが、スワンに騙され、声を失い顔に大怪我を負う。歌劇「パラダイス」が封切られる中、仮面をつけて蘇ったウィンズローの復讐が始まるが、スワンは悪魔と契約を結んでいた。

 

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7
良い意味で衝撃的。何すかこの映画は。オリジナルを観ていないので基準に困るけど、充分シュール。あらゆる意味で「変」なスワン。ストーリーに無関係なのに無闇に長い歌のシーン。デパルマの趣味丸出しのビデオや鏡のモチーフ。恋愛部分の強引な展開。妙に印象に残るバンド「ジューシー・フルーツ」。やられた。

雑記:
1. 作曲はスワン役のP・ウィリアムズ
2. デス・レコード社の顧客インデックスに、B・ミドラー/P・フォンダなどの名が
3. 「サイコ」(60)のシャワーシーンをパロっている
4. アヴォリアッツでグランプリ
5. シシー・スペーシクが舞台演出担当

カラーパープル

原題:
Color Purple, The (紫の色)
年度:
1985
製作国:
アメリカ
配給:
ワーナー
監督:
スティーヴン・スピルバーグ
キャスト:
ウーピー・ゴールドバーグ/ダニー・グローヴァー/マーガレット・エイヴァリー/オプラ・ウィンフリー
ストーリー
20 世紀前半の米国南部の黒人社会の40年間の過酷な人生像。父親の子を二人出産した姉セリーと、仲の良い妹ネティ。セリーは利己的なアルバートに嫁ぎ、妹とも別れる。酒場の歌手シャグも同棲するようになるが、牢獄のような過酷な生活。やがて妹や子供たちがアフリカに居ることを遂に知ったセリーは、アルバートの元を去る。

 

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6
数百年に及ぶ白人による搾取の歴史も凄まじいけど、黒人社会の内部に焦点を当てているところが興味深かった。アフリカに渡ったネティが「血が騒いだ」と云うのが感慨深い。ただ、あまりにも虐待/人種差別/女性差別/レズを詰め込もうとしている感じが鼻についたかも。スピルバーグっぽさが随所に。南部版おしん?

雑記:
1. 原作はアリス・ウォーカー(ピューリッツァー受賞)
2. オスカー11部門ノミネート受賞ゼロ
3. ソフィア(O・ウィンフリー)がレモネードを持って悪態つくシーンで、飲み干した筈なのにまたグラスに入っている
4. 音楽はクィンシー・ジョーンズ

ウォール街

原題:
Wall Street (ウォール街)
年度:
1987
製作国:
アメリカ
配給:
20世紀フォックス
監督:
オリヴァー・ストーン
キャスト:
チャーリー・シーン/マイケル・ダグラス/マーティン・シーン/ダリル・ハンナ/テレンス・スタンプ
ストーリー
85年ウォール街。しがない証券マンのバド(C・シーン)は、父の航空会社の組合の内部情報をネタに、大投資家ゲッコー(M・ダグラス)へ取り入り大成功。以後彼に信を置かれ、大規模な投資のファンドマネージャとして大出世。頂点に登りつめるが、父の会社の乗っ取り解体計画に自らが荷担していたことを知り、目を覚ます。

 

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8
株価の動きや取引の様子や証券マンの働きっぷりなど、かなり忠実に業界を再現している(っぽい)ので、好奇心が満たされた気分。D・ハンナの存在価値と、本当の親子で親子の役というのがイマイチだったけど、ストーリーも(多分)無理のない展開で純粋に楽しめた。M・ダグラスの「決断の売り注文」時の強烈な逆光撮影はシビれた。

雑記:
1. 献辞「仲買人ルイに」とは、監督の実父。彼をモデルにしたのが、H・ホルブルック演じるルー
2. 85年の設定なのに、86年チャレンジャー爆発事故に言及
3. バドは連邦法違反で逮捕。なのに連邦裁ではなくNY州裁に歩いてゆく
4. アカデミー主演男優賞(M・ダグラス)

ナバロンの要塞

原題:
Guns of Navarone, The (ナヴァロンの大砲)
年度:
1961
製作国:
アメリカ
配給:
コロンビア
監督:
J・リー・トンプソン
キャスト:
グレゴリー・ペック/デイヴィッド・ニーヴン/アンソニー・クィン/スタンリー・ベイカー
ストーリー
恋人アンナ(S・ロング)の元夫が海外から帰ってきたので、ウォルター(T・ハンクス)は急遽住居捜し。超格安で手に入れた土地付き「豪邸」が超手抜きの造りで、修理に結局高くつく。ノロノロとした修理作業の脇で次々と災難が降りかかる。そんな中アンナの浮気騒動で離婚寸前になるが、住居と夫婦関係が同時に修復でメデタシx2。

 

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6
欧州戦線の知識に暗いので勉強になる。また、任務を帯びた指揮官の苦悩が良く表れている。G・ペックの無表情にはそういう意味が勿論あるのだろうけど、あまりにも淡々と演技をこなしているのが気になった。時間軸を明確にしてタイムリミットの緊張感を出す映画の草分けかも知れない。爆発やセットのリアルさはさすが。

雑記:
1. 撮影に使われたロードス島のある地域は、後に「A・クィン湾」と改名
2. 原作はアリステア・マクリーンの小説
3. アカデミー特殊効果賞
4. 続編は「ナバロンの嵐」(78)

マネー・ピット

原題:
Money Pit, The (お金の陥し穴)
年度:
1986
製作国:
アメリカ
配給:
Uni=UIP
監督:
リチャード・ベンジャミン
キャスト:
トム・ハンクス/シェリー・ロング/アレグザンダー・ゴドノフ
ストーリー
恋人アンナ(S・ロング)の元夫が海外から帰ってきたので、ウォルター(T・ハンクス)は急遽住居捜し。超格安で手に入れた土地付き「豪邸」が超手抜きの造りで、修理に結局高くつく。ノロノロとした修理作業の脇で次々と災難が降りかかる。そんな中アンナの浮気騒動で離婚寸前になるが、住居と夫婦関係が同時に修復でメデタシx2。

 

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7
家が崩壊してゆく様がドリフ的なテンポの良さで、かつT・ハンクスが巧いので笑えた。また、元夫マックス(A・ゴドノフ)の無意味なロンゲ/何故か登場する電飾タクシー/違う言語同士で会話してるシーンが2箇所あるなど、見所は多い。明朗快活で、しかもしっぽりとラストがハッピーで締まって、肩凝らない楽しさがある。

雑記:
1. 製作総指揮スピルバーグ
2. 「ウチの亭主と夢の宿」(48未:ケイリー・グラント主演)のリメイク
3. A・ゴドノフはダイハードで弟が殺されて切れる役など
4. スピルバーグは「1941」でも似たテーマを

恋におちて

原題:
Falling in Love (恋に落ちて)
年度:
1984
製作国:
アメリカ
配給:
Uni=CIC
監督:
ウール・グロスバード
キャスト:
ロバート・デ・ニーロ/メリル・ストリープ/ハーヴェイ・カイテル/ダイアン・ウィースト
ストーリー
クリスマスのNY。双方に家庭を持ったフランク(R・デニーロ)とモリー(M・ストリープ)が、偶然出会う。やがて数ヶ月のちに再会した時にはお互い既に惹かれ合っていた。モラルと本心のはざまで揺れ動きつつ、プラトニックな関係を深めていく。しかしモリーの父の死を機に疎遠になり、最後の「メリーXマス」を云い合い笑顔で別れる。

 

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4
全てが普通過ぎてコメントに詰まる(それが狙いなんだろうけど)。凡百のラブストーリーを組み合わせた感じ。唯一、薄々夫の浮気に気付いていたデニーロの奥さんが「愛なんていまどきどこにあるの?」と悲観的に云うところに少々考え込む。ともかくNYって街はこんな狭いのかと思う。それと、あんな無意味なH・カイテル勿体ないよ。

雑記:
1. カンヌグランプリの英「逢びき」(46:デヴィッド・リーン監督)のアレンジ
2. 監督U・グロスバードは「ディープ・エンド・オブ・オーシャン」(99)など