'点7' のアーカイブ

硫黄島からの手紙

原題:
Letters from Iwo Jima (硫黄島からの手紙)
年度:
2006
製作国:
アメリカ
配給:
ワーナー
監督:
クリント・イーストウッド
キャスト:
渡辺謙/二宮和也/伊原剛志/加瀬亮/中村獅童/裕木奈江

シリーズ:
1/2

ストーリー
太平洋戦争末期の小笠原諸島・硫黄島での日米交戦を描く2部作。日本側(防衛戦)視点。新司令官として着任した栗林中将はかつて駐在武官としてアメリカ滞在経験があり米軍の強さをよく知る。海岸線防衛を進言する部下たちに対し、塹壕掘削による持久戦を主張。援軍は見込めず戦死が前提。兵卒の西郷らは故国に残した妻らに手紙をしたため続ける。

 

評価
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7
ヒューマニズムと戦争の不条理という語り尽くされたテーマをまっすぐに描いた。イーストウッドだけど日本映画としても優れた点が多い。ただ編集のせいか物語の経過がセリフ頼りになって把握しづらくそのセリフも聞き取り辛い(英語字幕がちょうど良かった)。自決シーンはあの時代の美徳を行動で表すものとして印象に残る。現代シーンは必要だったのか?

雑記:

  1. 父親たちの星条旗」(米側視点)に続く硫黄島シリーズ。
  2. ほぼカリフォルニア州で撮影。硫黄島での撮影は1日だけ許可が出た。
  3. 現在の硫黄島は海自所轄の航空基地で一般人入島不可。日本で唯一、陸・海・空の3自衛隊の統合的作戦演習が可能な場所
  4. アカデミー4部門にノミネート。日本語作品が作品賞ノミネートされるのは初めて。
  5. 当初監督は日本人を起用する予定だったがC・イーストウッド自らに落ち着いた。
  6. ロス五輪の馬術金メダリストの「バロン(男爵)西」の硫黄島参戦は実話。
  7. 当初のタイトルは”Red Sun, Black Sand”
  8. 劇中で使われる「ライフル」「ジープ」などは当時は敵性語扱いで使用禁止のはず

弾丸ランナー

海外タイトル:
Non-Stop (米=ノンストップ)
年度:
1996
製作国:
日本
配給:
日活
監督:
SABU(サブ)

キャスト:
田口トモロヲ/DIAMOND☆YUKAI/堤真一/麿赤兒/大杉漣/菊地隆則/白石ひとみ

ストーリー
ダメ男安田が一念発起、銀行強盗を計画。入念な準備を終え本番。マスクを忘れて近くのコンビニへ。財布を忘れて万引きを画策するも見つかり、思わず発砲。ヤク中の店員に追われる。一方ヤクザの竹田は、自分の弱気で親分と兄貴分を刺されたばかりでブルー。そこへヤクの金を払わない店員と鉢合わせて憤激。走る追う追われる3人!

 
 

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7
アイデア直球という感じで粗削りなんだけど、三者三様の表現がとっても映画らしくて好き(特に性癖。わはは)。劣等感だの敗北感を、走って走ってスカッと解消!大袈裟に言えば走りつづけてある境地すなわちコレ人生、って随分センチなテーマなのに、リアリティを適度に薄めた「映画感覚」が冴え冴えと。センスを感じます。

雑記:

  1. 挿入歌「Shame」は、作詞・作曲・歌:DIAMOND☆YUKAI 
  2. 堤真一は、(何故か)「友情出演」
  3. 組長を暗殺するチンピラ役は、サブ監督
  4. ベルリン映画祭パノラマ部門招待作品
  5. 撮影期間14日間

浮き雲

原題:
Kauas pilvet karkaavat (漂う雲)
年度:
1996
製作国:
フィンランド
配給:
ユーロスペース
監督:
アキ・カウリスマキ

キャスト:
カティ・オウティネン/カリ・ヴァーナネン/エリナ・サロ/サカリ・クオスマネン

ストーリー
レストランの給仕長イロナは、夫の市電運転手ラウリと、貧しいながらも幸せな中年夫婦。ところが、レストラン買収で彼女も解雇されるなど、夫婦で失業。思うように職もなく、紹介所の斡旋のいかがわしいダイナーもロクなモンじゃない。やがてかつてのレストランのオーナーの取り計らいで、自分のレストランを経営する夢を与えられる。

 
 

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7
本棚はあるけど本はこれから、とか寂れたレストランを良くするアイディアが給仕とコックの見せかけ一人二役、、などのユーモアはもとより、ラストのお店繁盛の安心感は感情共有。妻の給料を取りに行ってボコボコにされ妻にTELし、「いま遠くに居る」という夫と、それを「絶対許さない」という妻。それでも花を受け取って家路。コレ良いよ。

雑記:

  1. カウリスマキ兄弟はフィンランドで、映画製作会社(ヴィレアルファ)、配給会社(センソ・フィルムズ)、映画館(シネマアンドラ)を設立・所有。評論家からのキャリアスタートでまさに映画漬け人生
  2. 製作時のフィンランドの失業率22%
  3. 子供の写真は、M・ペロンパーの子供時代

アイアンマン2

原題:
Iron Man 2 (アイアンマン2)
年度:
2010
製作国:
アメリカ
配給:
パラマウント
監督:
ジョン・ファブロー
キャスト:
ロバート・ダウニー・Jr./グウィネス・パルトロウ/ドン・チードル/ミッキー・ローク/スカーレット・ヨハンソン/サム・ロックウェル/サミュエル・L・ジャクソン

シリーズ:
1/2

ストーリー
自ら開発した装着型軍事兵器「アイアンマン」にて「軍事の民主化」を成し時代の寵児となったトニー・スターク。その続編。自己顕示欲旺盛なトニーは名を冠したイベントを開催し得意満面。最強兵器の独占状態を快く思わない保守派議員やライバルの軍事企業からは睨まれる。そんななか、父の恨みをスターク家に持つロシアの天才イワンも同等兵器を完成させようとしていた。

 

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7
吹替。2から。これはこれで面白い。ゴテゴテしたメカニックやわざとらしく近未来風なコンピュータインターフェース(スキャンすげえ)。ノリの軽い兵商S・ロックウェルの怪演ドハマリ過ぎ。アメコミの王道ひた走るストーリー。アンジーを目指したか、美しい武闘派S・ヨハンソンが大分食っててキャラ立ちおめでとう。1観ます。

雑記:

  1. 運転手はJ・ファブロー監督自身。結構活躍。
  2. コミックで有名な「アタッシェ収納スーツ」が登場
  3. イワン役のリサーチの為、M・ロークはモスクワの刑務所を訪問。スラブアクセントも学んだ。
  4. 「1」でローディー役だったテレンス・ハワードはD・チードルに交代。ハワードとマーベル間のトラブルが原因
  5. 「1」でトニー役の候補だったS・ロックウェルが本作でアンチヒーロー(武器商)として登場

サーフ界伝説の家族の裏側と本音 (Surfwise)

原題:
Surfwise (サーフィン一色)
年度:
2007
製作国:
アメリカ
配給:
ソニー・ミュージックエンタテインメント
監督:
ダグ・プレイ
キャスト:
ドリアン・パスコヴィッツ他
ストーリー
ドキュメンタリー。医学部卒のエリートユダヤ人、ドリアン・パスコヴィッツは欲望渦巻く資本主義に嫌気が差し、愛する妻ジュリエットと9人(!)の子供たちとともにキャンピングカーで移動しながらサーフィン漬けの生活を始める。独自の性哲学と独特な教育方針。そのサーフ技術と生活スタイルが全米のカリスマにまでなるが、内部に湧き出る矛盾。

 

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7
華やかな生活に潜む矛盾や皮肉が表面化する後半がかなり見せ所。理想郷を目指したクレイジーな父は現実と社会に溶け込めない子供たちからは感謝されない。好きなことをやっても人は後悔する。どんな現代の預言者でも現実と折り合いを付けざるを得ない。「ではなぜ私たちを撮るのだ」というドクのセリフが印象に残る。

雑記:

  1. 日本未公開
  2. 2007年トロント映画祭のプレミア上映で家族が勢ぞろいする予定だったが悪天候で飛行機が飛ばず4人が不参加。

アリス・イン・ワンダーランド

原題:
Alice in Wonderland (不思議の国のアリス)
年度:
2010
製作国:
アメリカ
配給:
ディズニー
監督:
ティム・バートン
キャスト:
ミア・ワシコウスカ/ジョニー・デップ/アン・ハサウェイ/ヘレナ・ボナム・カーター/クリスピン・グローバー/マット・ルーカス/アラン・リックマン
ストーリー
ルイス・キャロルのアリスの映画化。かつての冒険をすっかり忘れた19歳のアリス。好きでもない貴族に求婚され困惑していると洋服を着た兎が手招き。追って穴に落ちる。そこは赤の女王が支配する「アンダーランド」。どうやらアリスは伝説の預言書で予言された救世主らしい。女王に捕まったハッターを救出するべくアリスは未来を自ら切り開く。

 

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7
2D映画館鑑賞。原作がアレなだけにかえってT・バートンらしさが薄まると思いきや全然T・バートンだった。L・キャロル世界にはしっくりハマってる。ただ異形偏愛というか「ヘンだから良い」みたいなスタンスが感じられなかったのが残念。J・デップより女優3人(アリスと赤白女王)が遥かに良い。チェシャ猫がキュートで魅力的。

雑記:

  1. A・セイフライドやL・ローハンを押しのけて新人M・ワシコウスカがアリス役ゲット
  2. T・バートン映画の出演。J・デップ7度目。H・B・カーナー6度目。
  3. リードシングルはアヴリル・ラヴィーン「アリス」

クローバーフィールド/HAKAISHA

原題:
Cloverfield (「クローバーフィールド」)
年度:
2008
製作国:
アメリカ
配給:
パラマウント
監督:
マイク・ミルズ
キャスト:
ルー・プッチ/ティルダ・スウィントン/キアヌ・リーブス/ビンセント・ドノフリオ/ビンス・ボーン/ベンジャミン・ブラット
ストーリー
未来の米軍が保管している一般人撮影の記録映像、という体裁。マンハッタンに住むリリーは、恋人ジェイソンの弟ロブの日本栄転記念のサプライズパーティーで出席者から祝辞をもらうことを企画。カメラを任された友人ハッド目線でパーティが進行。そのとき大きな地響き。外に出ると巨大な怪物がマンハッタンを破壊していた。逃げ惑う人々。

 

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7
それっぽく見せるカメラの動きに感心。ストーリーとかはどうでも良いけど演出も丁寧だし役者も巧い。思わず写メしちゃう群集とか記録者の使命感の表現とかね。クリーチャーはいっそ見せなくても良いのでは、と思ったけどあくまで「怪獣映画」なのだろう。そういう視点で見るべき映画と思う。退屈と思わせるのも映画ではなく記録映像との理屈か。

雑記:

  1. 邦題副題「HAKAISHA」は製作J・J・エイブラムスによる
  2. 「酔いに注意」という注意が多くの劇場で
  3. 怪獣映画が文化になっていることに感銘を受けたエイブラムスの着想
  4. 「トランスフォーマー」よりも前にティザー公開。自由の女神の頭部が転がるシーン
  5. 記録映像としてのコードネーム”Cloverfield”は、製作バッド・ロボット社のLAオフィスの通りの名前
  6. クレジット後に無線から聴こえる”Help us!”(助けて)。でも逆回しにすると”It’s still alive!”(まだ生きてる)

GOEMON

海外タイトル:
Goemon (国際=五右衛門)
年度:
2009
製作国:
日本
配給:
松竹/ワーナー
監督:
紀里谷和明

キャスト:
江口洋介/大沢たかお/広末涼子/ゴリ/要潤/玉山鉄二/チェ・ホンマン/佐藤江梨子/寺島進/平幹二朗/伊武雅刀/奥田瑛二

ストーリー
大胆な演出の時代劇。16世紀末の安土桃山の世。天下布武目前にして腹心明智光秀に裏切られた織田信長。明智を討った羽柴秀吉の時代が始まる。社会格差が広がり庶民に鬱積する不満。金持ちの金を庶民に分ける義賊・石川五右衛門が人々の噂に。五右衛門がある日盗んだ箱には重大な秘密が隠されおり、秀吉の部下・石田三成らに追われる。

 
 

評価
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7
大胆な解釈と映像には驚くものの、ゴテゴテした過剰な演出が「鼻につく」のも否めない。とは言え歴史を題材にした紀里谷ワールドっていうだけなので良い悪いではなく好き嫌いに属する映画かなあ。題材◯脚本△だけど、映画表現の可能性を提示した功績はあると思う。豪華な役者は皆好演。

雑記:

  1. 体育館を貸切り、全面グリーンバックにした上で撮影。
  2. 制作費8億円。ポスプロに1年半。

サムサッカー

原題:
Thumbsucker (親指しゃぶり)
年度:
2005
製作国:
アメリカ
配給:
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
監督:
マイク・ミルズ
キャスト:
ルー・プッチ/ティルダ・スウィントン/キアヌ・リーブス/ビンセント・ドノフリオ/ビンス・ボーン/ベンジャミン・ブラット
ストーリー
オレゴン州の高校生ジャスティンは17歳にして親指しゃぶりの癖が直らなくて悩んでる。所属する討論クラブでもイマイチ覇気がない。親はあの手この手で直そうとする。怪しい歯科医は催眠術を試みたり。そんななか唯一の理解者であり片思いのレベッカとも段々うまくいかなくなる。情緒不安で自分を制御できない繊細な青春。

 

評価
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6
青春男子の揺れる心理を親指しゃぶりに象徴させ、その青春の虚栄心に周囲がいろいろ絡んで本人がまた揺れる、みたいなところをサラッと爽やかに描写。キアヌ氏も渋いけど、やっぱり親指君。ただどうにも演出が野暮ったくないすか。青春のほろ甘さもほろ苦さも、心に染み入るもうひとひねりを期待してしまった。

雑記:

  1. レベッカ役にははじめS・ヨハンソンでオファー。
  2. ジャスティン役を決定するのに100人以上をオーディション
  3. リタリンとコカインが3分子しか違わない、という表現があるが両物質とも単分子。形状は似ており「数原子」分の差がある。

誘拐虐殺…壮絶人生歩んだボクサー (Kassim the Dream)

原題:
Kassim the Dream (カシム・ザ・ドリーム)
年度:
2008
製作国:
アメリカ
配給:
ソニー・ミュージックエンタテインメント
監督:
キーフ・デイヴィッドソン
キャスト:
カシム・オウマ他
ストーリー
ドキュメンタリー。ライトミドル級の元世界チャンピオンのカシム・オウマの壮絶な半生。ウガンダの貧しい家庭。6歳のときに誘拐され国民抵抗軍(NRA)の少年兵となり、生きる為に殺しや拷問にも手を染める。ボクシングで頭角を現し、アメリカでの試合のためビザを得た彼はそのまま亡命、「脱走兵」となる。残した家族と祖国からの赦しのため、世界の頂点を目指す。

 

評価
コメント
7
これも「アメリカン・ドリーム」なのだろうか?少年兵に拷問をさせるどんな理念があるのか。凄まじい。地獄と天国、世界の底辺と頂点を見た彼の人生観には誰も適わない。だからこそ映画のカシム本人の「演技」の本音が気になる。カシムは何を語りたいのか、ボクシングが答えなのか。

雑記:

  1. 日本未公開
  2. 「ラスト・キング・オブ・スコットランド」のフォレスト・ウィッテカーがプロデュース
  3. NRAに対立するのは「神の抵抗軍(LRA)」。LRAの子供への組織的拉致を展開。